泥落とし
今年もあっという間に6月です。
農耕民族であった日本人の年中行事としては
田植えの済んだこの時期の休日やその祝いのことを
「泥落とし」というそうです。
年中行事は「ハレの日」とも呼ばれ
食卓には普段にはないごちそうが並ぶ日でした。
サ高住いわみでも「泥落とし」にちなみ
みんなで美味しいものをいただこうと
かしわ餅をみんなで手作りしました。
スタッフが休日に家族で山に入り
柏の葉をたくさん採って来てくれました。
何かを手作りしようという時には
お料理することがお好きな利用者さんが
いつも進んで手伝ってくださいます。
割烹着をつけて
手順も手つきも手慣れたものです。
今回は白玉粉を使ったお餅バージョンと
むしパンミックスを使った蒸しパンバージョンの2種類を作りました。
白玉粉にはお豆腐を混ぜて柔らかくし
飲み込みにくい方にも食べやすく作りました。
中にあんこを入れ丸めたお団子の周りに
片栗粉をつけて柏の葉で挟みます。
それを蒸し器で15分くらい蒸して出来上がり。
柏の良い香りがホール中に広がります。
若い世代には耳慣れない「泥落とし」ですが
利用者さん方には昔懐かしい言葉であり風習のようで
「もう泥落としの時期なんじゃね~。」と季節を感じたり
「かしわ餅は葉っぱから取りに行かんといけんから大変よね~。」と
かつての経験を思い出しておしゃべりが弾みました。
蒸し上がったたくさんのかしわ餅を
これまた懐かしい木のもろぶたに並べて冷まし
皆さんでいただきました。
皆さん「美味しい。美味しい。」ととても喜んで食べてくださいました。
最後には普段あまり口数の多くない男性の利用者さんが
「スタッフの皆さん、今日はこんなに美味しいかしわ餅を作ってくれて本当にありがとうございました。」と
とても丁寧に、心のこもったお言葉をくださいました。
これからも季節の移り変わりに合わせて
利用者の皆さんとこんな楽しい時間を共有していきたいと思います。
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